中国のはなし 8
彼ら特権階級がこうした「ぜいたく」ができるのは、彼らが現金を大量にもっているからではありません。
中国やソ連などでは、公的な市場にはモノが出回っていないから、もっていても意味はないのです。
共産主義の国でぜいたくをしようと思ったら、現金よりも「特権」を手にいれなければならないのです。
すなわち、たとえばソ連なら、ドル・ショップで買い物ができる特権があるとか、また、自分で買わなくとも党が別荘や運転手つきの自動車をあがなってくれるという特権です。
このソ連の特権社会ぶりを笑ったおもしろいジョークがあります。
ソ連共産党の前書記長ブレジネフ氏は、高級車のコレクターとして知られており、彼のガレージにはロールス・ロイスやメルセデス・ベンツなど、ソ連の庶民には手の届きそうもない世界の名車がところ狭しと置かれています。
それを見た若き青年党員が、古参党員に疑義を提出しました。
「わがソ連邦では、このような個人所有は許されていないはずである。
書記長は共産主義者として間違っているのではないか」と。
それに対して古参党員が答えました。
「キミの疑問こそ間違っている。
あの自動車は、同志ブレジネフのものではない。ソ連人民のものである。
ただ同志ブレジネフは、それを使う権利を与えられているだけなのだ」と。